TensorFlow入門(インストールからモデルの構築~訓練~活用まで)
FlyData AI teamの金です。
本記事を含め3つの記事ではディープラーニングフレームワークで一番人気のTensorFlowについて書いていきます。
できるだけ現時点(2017年12月)の最新情報に基づいた、TensorFlowのインストールから簡単な手書き数字認識モデルの構築までを扱っていきます。
シリーズ全体の目次
- TensorFlow入門 – その1(TensorFlowのインストール)
- TensorFlow入門 – その2(TensorFlowの基礎説明)
- TensorFlow入門 – その3(数字認識モデルの構築)
TensorFlow入門 – その1(TensorFlowのインストール)
TensorFlowのインストールですが、多くの方がこの段階で無数のエラー文に遭遇してしまいます。
本記事ではTensorFlowのさまざまな環境に対するインストール方法を説明するとともに、できるだけエラーに遭遇しないための事前知識も伝えることに焦点を当てます。
全てのインストール時の問題は、自分の(開発)環境の把握をきちんとすることから始まります。
自分の開発環境のことを把握しておきましょう。
- 自分の環境のOSによってインストールの方法が異なります。
- TensorFlowは一般的にはPythonで使うことを前提としています。(Python以外もありますが..)そのため、自分のPython環境がどうなっているかを把握して必要もあります。Pythonには現在2.x系と3.x系の2パターンがあり,それぞれでインストール方法が異なります。
- モデルの演算をCPUだけでさせたいのか,パソコンにNVIDIA系のGPUがあるのでそれを活用したいか、によってもインストール方法が異なってきます。
1. Python環境のセットアップ
まずはPython環境のセットアップからです。
OS X及びLinuxは基本Python2系がインストールされています。
しかし,OS XとLinuxではPyenvをインストールし、その上でAnacondaを入れる手順でのPython環境の構築をお勧めします。
(システム基本Python環境との分離など、何か問題が生じた場合、影響範囲がPyenv上の仮想環境の中だけとなるためです。)
WindowsではPyenvがないので,Anacondaから入れることをお勧めします。
Anacondaをインストールするとき、自分で使いたいPythonのversionによってインストールされるものが異なります。(Anaconda2 vs Anaconda3、私は3系を使うのでAnaconda3を入れました。)
補足
Pyenv
リンク:https://github.com/pyenv/pyenv
OS XではHomeBrewで簡単に入れることができます。
Linuxではhttps://github.com/pyenv/pyenv#basic-github-checkoutを参考にしてください。
Anaconda
リンク:https://www.anaconda.com/download/
上記リンクからダウンロードしてインストールできますが、LinuxとOS XではPyenvからインストールすることをお勧めします。
2. (NVIDIA GPUを使う場合のみ)CUDA環境のセットアップ
ここではLinuxを基準として説明します。
こちらのリンクの記事の手順2~4を実施すればOKです。
- Update & Install NVIDIA Drivers
- Install NVIDIA CUDA Toolkit 8.0
- Install NVIDIA cuDNN
NVIDIAドライバーを入れて,CUDAとcuDNNをインストールできたら、次にTensorFlowのインストールをします。
3. TensorFlowのインストール
pipやanaconda(conda)でインストールすることができます。
GPU版はtensorflow-gpu(pip install –upgrade tensorflow-gpu)、
CPU onlyの場合はtensorflow(pip install –upgrade tensorflow) 、それぞれでパッケージ名が異なるので注意してください。
ここまでの手順でTensorFlowがインストールできるので、最後に import tensorflow などできちんと読み込めるかどうかを確かめてみていただければOKです。
次の記事ではTensorFlowの概要,基本操作などについて触れていきます。
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